第5回大会演者 抄録・プロフィール: 大下大圓

大下大圓
(飛騨千光寺住職)
演題: ワークショップ 「慈悲の瞑想実践~臨床瞑想法の応用」


要旨:

現代のストレス社会を生き抜くために、人間性を回復させるためのプログラムとして「ゆるめる瞑想(緩和・集中瞑想法;心身の緩和を目的とする)」「みつめる瞑想(観察・洞察瞑想法;自己や自己以外に起こっていることの観察・洞察を目的とする)」「たかめる瞑想(促進・生成瞑想法;心身機能の意図的向上を目的とする)」「ゆだねる瞑想(融合・統合瞑想法;超越的意識への融合を目的とする)」の4つの瞑想メソッドを開発し、臨床実践をしてきました。そしていくつかの臨床研究で「その時々の気分への影響,およびその後のストレス対処,健康保持能力への影響がる」ことを明らかしてきました。
今回は、マインドフルネスを補う「慈悲の瞑想」を紹介し、それをワークとして実践します。慈悲とは単に瞑想をするだけでなく、偏らない平和な心で、他者に慈愛の心を向け、他者の幸福を願うことが重要なのであり、自利利他が発揮される瞑想です。

【プロフィール】

大下大圓(おおした だいえん):1954年生まれ、日本ソマテック心理学協会顧問。飛騨千光寺住職、京都大学大学院医学研究科、名古屋大学医学部などの非常勤講師。スピリチュアルケア、死生観教育を実践し、臨床宗教師の養成に関わる。京都大学で瞑想の臨床応用を研究をし、教育実践をする。現在飛騨千光寺内に「国際平和瞑想センター」を建設中。著書「臨床瞑想法」日本看護協会出版。「瞑想療法」医学書院など