第5回大会演者 抄録・プロフィール: グラバア俊子

グラバア俊子

(南山大学名誉教授)

演題: ワークショップ 「ケアすること・ふれること」


要旨:

多田道太郎は著書で、『人に「触れる」という行為には、他人をインボルブする、他人と濃密な感情を持つという含みがある。-中略―「心に触れる」という表現があるが、それはじつは「身体に触れる」ということに通ずる』。 また、『日本文化は「触れること」を禁忌化してこなかった』とも述べている。

この著書は1972年に出版された『しぐさの日本文化』だが、45年近く経った今、何らかの変化があるだろうか? 私が授業で出会った、看護師を目指す学生達の様子を紹介しながら、考えてみたい。

ワークショップでは、「ふれること」の原点に立ち戻り、シンプルにふれること・ふれあうことをゆったり体験したい。更に、その体験をアートワークで表現し、分かち合うことで、次の二つに取り組みたい。

①自分がふれあうことをどのように感じているか把握する

②ふれあうエネルギーを生き生きさせる

【プロフィール】

立教大学大学院(組織神学)で感受性訓練に出会い、理性と感性のアンバランスに気づく。そこから自己理解・自己成長への身体的アプローチを探求。全人的教育である体験学習構築に携わる。その間ボストン大、ハーバード大、エサレン研究所などで学び、教育プログラム「ボディワーク」を開発・実施している。南山大学名誉教授