第3回大会演者 抄録・プロフィール: 片桐ユズル

片桐ユズル(かたぎり ゆずる)
演題1: ワークショップ 「アレクサンダー・テクニーク」


要旨:
わたしたちの心身は生来すばらしい能力があるにもかかわらず,無意識的な習慣や条件づけ固定観念などにより, それの完全な発揮がじゃまされています。
アレクサンダー・テクニークは, 自分で自分のじゃまをしている不必要な緊張に気づかせ, それをやめていくことを学習します。
それをわかりやすくするために, たとえば頭・首・背中の関係にフォーカスします。
これはわたしたちの進化や認知とも重大な関係があります。

 

演題2: レクチャー 「アイボディ・メソッド(Eyebody Method)」


要旨:
ピーター・グルンワルド(Peter Grunwald)は目と脳と視覚システムの各部分は, 体の他の部分と関係しあっているということを発見しました。
それにもとづき, 近視, 老眼, 乱視その他の視覚的機能不全のみならず, 肩こり, 腰痛, 頭痛, 呼吸不全の原因になっている緊張パターンの解消を助けるテクニークが開発されました。
ここでは, F.M.アレクサンダーによって発見された原理と, メガネなしでの視覚改善のベイツ・メソッドが統合されています。
今ここでの生き生きとした気づきを, 視覚経路に向けることにより, 老若男女, 職業のいかんを問わず, この方法論は視覚改善に効果があるのみならず, 視覚システムをとおして姿勢にはたらきかけ, 脳の活性化への手がかりとなります。
      *参考書: ピーター・グルンワルド著『アイ・ボディ』(片桐ユズル訳, 誠信書房, 2008年)。

 

【プロフィール】

JATS(日本アレクサンダー・テクニーク協会)代表,ATI(Alexander Technique International)認定教師,
京都精華大学名誉教授。