フォーラム演者 抄録・プロフィール: 春木 豊
春木 豊
演題:「精神に潜む身体」
要旨:
精神を理解するためには、精神をもってするのが常道であり、
また身体を理解するのも精神をもってするのが、慣わしである。
前者は哲学を初めとして、さまざまな文芸がそれであり、
後者は哲学として身体論が上げられる。
これに反して身体から精神を理解するアプローチは
最近高度に発達した脳科学や薬理学があるといえるが、
いわゆるボディワークを通じて精神にアプローチする立場が存在している。
そこでここでは、
身体の動きや感覚の経験が精神にもたらす効果を心理学的な研究から探り、
あるいは日常用いる「からだ言葉」の意味を考えることなどにより、
精神のリアリティ(embodiment 実感)をもたらすための
身体の意義を考えることにする。
【プロフィール】
1933 東京に生まれる
1961 早稲田大学大学院博士課程卒業
1979 文学博士(早稲田大学)
1962~2003 早稲田大学文学部助手~早稲田大学人間科学部教授
現在 早稲田大学名誉教授