第3回大会演者 抄録・プロフィール: 宗像恒次

宗像 恒次(むなかた こうじ)
演題: 教育講演 「満足した死生を支えるSAT療法―身体が導くこころの平安」


要旨:
クライアントとの出会いでは、満足死を迎えられる可能な方法に出会いたいという動機付けが無自覚であれ常に存在する。
病気や問題などで現れる不満足な生には、定型からの偏りがあったことで家族や社会からあるがままを受容されなかった過去の愛着障害の記憶があり、またそこには将来満足死を迎えられないという予感があり、それらが身体違和感となって表現されている。
この身体違和感はネガティブな思い込みを生み出し、まわりを敵イメージで捉えやすく、慢性的にストレスをつくりだしている。
SAT療法は考え方を変えるのではなく、身体違和感を解消することで、まわりへの感じ方をかえ、味方イメージをみいだし、前向きに生きることを支援するものである。
人生は苦もあり楽もあるが、常に味方がいる確信で満足な死生を愉しめるこころの平安を見いだせる。

 

【プロフィール】

〈現在〉筑波大学名誉教授、
ヘルスカウンセリング学会会長、
日本保健医療行動科学会顧問、
日本ソマティック心理学協会顧問
〈経歴〉保健学博士・東京大学大学院医学系研究科、国立精神・神経センター研究室長、
筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学教授・専攻長、
筑波大学大学院フロンティア医科学教授、
UCLA神経精神医学研究所客員研究員、
ハーバード大学医学部客員研究員、
ISA・Executive, 
世界保健機関薬物依存局顧問・エイズ世界対策局顧問