第3回大会演者 抄録・プロフィール: 小原仁

小原 仁(こはら じん)
演題: ワークショップ 「BIPバイオ・インテグラル・サイコセラピー ―<いのち>の統合にむかう身体心理療法」


要旨:
BIPバイオ・インテグラル・サイコセラピーは、
身体心理療法、心身医学の父と称せられることもあるウィルヘルム・ライヒの系譜をひくバイオエナジェティックス、バイオシンセシス、バイオダイナミックス、バイオシステミックスなどの理論と技法をベースに開発された身体心理療法です。BIPは、開放システムとして、身心統合を基軸としつつ、<いのち>のホリスティックな統合=解放に向かっているセラピーです。
ライヒは、フロイト派精神分析家として活動し、ヴェジト・セラピー(植物神経=自律神経療法)として発展させました。
また、日常的・慢性的な自我防衛の現れであり、これまでの生き方(考え方、感じ方、行動の仕方、関係性)のパターンが反映された「性格」を「性格の鎧」とよび、さらにその身体レベルでの防衛を「筋肉の鎧」とよび、心理的、筋肉的、自律神経的レベルでのホリスティックな統合=解放の展望を拓きました。
そのホリスティックなアプローチは諸学派に継承され独自な開花を見せています。
なお日本では、日本に初めて「心身医学」を導入して心療内科を創設した功労者として知られている東大医学部教授の石川中と九大医学部教授の池見酉次郎はバイオエナジェティクスを「生体エネルギー療法」と名づけて紹介し、保険診療への道を開きました。
このワークショップでは、受講者の知識と経験にそって、これらの理論について簡単に触れながら、基本的な体験を提供していきたいと思っています。

 

【プロフィール】

1945年8月21日岡山県岡山市生まれ。バイオシンセシス認定ボディサイコセラピスト。
EABPヨーロッパボディサイコセラピー協会 認定トレーナー、ボディサイコセラピスト。
BIPSバイオインテグラルサイコセラピースクール ディレクター、トレーナー。
コハラワークス代表、日本トランスパーソナル学会理事、<身>の医療研究会顧問。
日本精神分析学会会員、日本人間性心理学会会員、ホリスティック医学協会会員。
元関西大学教員、元立命館大学大学院非常勤講師。(2016年6月13日現在)